ふかぜのでくまわし

でくまわしのふるさと深瀬(ふかぜ)は白山のふもとの雪深いところです。言いつたえでは、大雪のときに上方(かみがた)(京都・大阪方面)の旅の芸人がお世話になったお礼にと、でくまわしを教え人形をのこしていったのが「深瀬のでくまわし」の始まりだということです。

 

 深瀬の冬の仕事はひのきがさ作りです。雪の多いところでは冬の仕事がないので、男の人たちは仕事をもとめて都会へ行きます。しかし、深瀬にはかさ作りの仕事がありました。でくまわしは村の人たちみんなの冬の楽しみになりました。

  

江戸時代、上方で生まれたでくまわしは日本のあちこちに広まりました。今ものこっているでくまわしの中で、深瀬のでくまわしはいちばん古いものだと言われています。

 

深瀬のでくまわしは村の人たちの手で行い、村の人たちが見て楽しむものです。力を合わせてでくまわしを行うことで、人々のきずなはいっそう深まりました。みんなで仲良くすることはきびしい冬をのりこえるために、とても大切なことでした。

(でくまわしって? 小学校4年生への説明)



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